ひふみのギモンシツモン、お答えします。

ひふみシリーズ 最高投資責任者 藤野 英人

ひふみプラスに興味を持たれた方の色んな「?」に、ひふみシリーズの最高投資責任者である藤野がお答えします。
ひふみプラスについて「?」と思ったときは、ぜひこちらを参照してください。

ひふみのアクティブ運用について

Question
Q1

アクティブファンドと、インデックスファンドの違いについて教えてください。

Answer

インデックスとは、株式会社日本経済新聞社が算出する日経平均株価や株式会社JPX総研が算出するTOPIXなど、各国の株式市場の値動きを示す指標であり、インデックスファンドとは、それぞれのファンドが採用するインデックスの値動きに連動するように運用されるファンドのことを言います。したがって、インデックスファンドが投資対象とする企業は、日本経済新聞社などの算出機関が選定した企業に限られます。また、それらの企業をどの割合で保有するかについても、算出機関の採用する方法に縛られることになります。
一方で、アクティブファンドの場合は、どの企業に投資するか、また、それらの企業をどの割合で保有するかについては、ファンドマネージャーの判断に大きく委ねられます。

Question
Q2

インデックスファンドにはない、アクティブファンドの良いところって何ですか?

Answer

アクティブファンドは、柔軟な運用をしてくれるという利点があります。例えば、国内の景気が良好で、企業が一律に良い業績を上げている時代であれば、どの企業に投資するかということはあまり重要ではないため、インデックスファンドでもアクティブファンドでも成績に差が出てこない可能性はあります。
しかし、昨今のコロナ禍のような状況においては、航空業界や旅行業界など大きな打撃を受け業績が低迷している企業もあれば、インターネットを駆使したサービスを提供する企業や在宅勤務に必要なツールを提供する企業などは過去最高の業績を出しています。このような状況で、コロナ禍などを想定せずに算出されるインデックスに連動するインデックスファンドに投資をしていた場合、結果として業績が悪い企業にも良い企業にも投資を行うことになります(インデックスに採用される企業の入れ替えは年に1回程度です)。
一方で、アクティブファンドであれば、ファンドマネージャーがその時の経済情勢などを踏まえて、柔軟に企業の選別を行ないます。
また、例えばA社は将来の業績の期待が高すぎて株価が非常に割高である一方、B社は堅実な事業の展開で市場の期待値が低く株価が割安となっている場合であっても、インデックスファンドであれば、それぞれ保有する割合は決められていることから、A社の株式を売却してB社の株式を購入するなどの判断はできません。一方で、アクティブファンドであれば、そのような個別株を売却・購入し、保有割合を変更する判断もファンドマネージャーが自由に選択できます。
つまり、乱高下する株価に対応したいと考えた場合、インデックスファンドは、お客様自身で売却・購入の判断が必要となる上、売却した際もこれから成長が見込める会社も割安である会社も売却することになり、非常に非効率な運用となりますが、アクティブファンドであれば、そのような割高・割安株の売却・購入についても全てファンドマネージャーが個別に判断してくれることになります。

Question
Q3

インデックスファンドはリスクが低いと聞いたことがあるのですが、本当ですか?

Answer

インデックスファンドのリスクが低いという話は、個別株を保有することと比較して、ということになります。幅広い業種の複数の企業に投資をしたほうが、個別の企業に投資をするよりも、良い意味でも悪い意味でも特定の業界やその企業の特徴などから受ける影響を軽減する(分散効果と言います)ことになり、より安定的に資産形成を行なうことができます。しかし、これは複数の企業に投資するアクティブファンドも同様であり、分散効果という意味ではどちらも変わりません。アクティブファンドのリスクについて敢えて言うならば、「ファンドマネージャーが優秀かどうか、信頼できるかどうか」ということになります。お客様がアクティブファンドで資産形成したいとお考えならば、お客様自身の貴重な財産を預けるに値するファンドマネージャーに出会うことができるかどうか、ということが非常に大切です。そして、そこだけはお客様自身でアンテナを広げて、探さなければならないのです。

Question
Q4

ひふみプラスの、柔軟な運用の例を挙げてください。

Answer

ひふみプラスは企業規模、業種関係なく成長企業に投資しています。それに加えて、純資産総額における現金比率を50%未満まで引き上げられるような仕組みにしてあります。
例えば、図の通り、2020年2月末のコロナショック時、ひふみプラスは株価の急激な下落ショックのダメージを少なくするために保有している株式を一部売却して現金比率を約31%に引き上げました。そして2020年3月末には現金比率を徐々に下げています。全体的に株価が急激に下落した時は、現金比率を上げて基準価額下落のショックをやわらげ、株価が安くなった良い成長企業の株を購入することができました。このような柔軟な運用は、強みの一つだと思います。

グラフ ※配分比率はひふみ投信マザーファンドの純資産総額に対する比率です。グラフ ※配分比率はひふみ投信マザーファンドの純資産総額に対する比率です。
Question
Q5

もう一つ、柔軟な運用の例を挙げてください。

Answer

ひふみプラスは企業規模・業種問わず、成長企業に投資しています。それは、成長に企業の大きさも、業種も関係ないからです。一定の業種や企業の大きさに偏って投資をするのではなく、“成長する企業”であれば投資をします。
世の中の情勢は時の経過によって変化していきます。偏りなく、幅広い成長企業に投資ができるということは、「世の中の変化に応じて成長する企業を組み入れられる」ということです。

おまけのあれこれ

変化に応じてバランスを整える

ひふみプラスは図のように、変化に応じてポートフォリオを調整しています。
「お客様が安心して長期的に一つのファンドを持てるように」バランスを考えて日々投資運用しているのです。

横スクロールしてください
グラフ
Question
Q6

ひふみプラスの投資対象は“国内外株式”とあります。2017年から一部海外株に投資をしていますが、どうしてですか?

Answer

海外企業に一部投資しているのは、「日本の大企業の代替としている」のが理由です。
日本の大企業は残念ながら成長している企業が少なかったこともあり、その代替として、時価総額上位に業績が伸びている企業が多い海外の成長企業を10数%組み入れています。
時々、「なぜ2017年から海外株に投資を始めたの?」と聞かれることがあります。その答えとしては、ファンドの規模が大きくなってきたからということもありますが、投資をしたくてもできなかったからという理由が大きいです。ファンド規模が小さなうちは海外へ出張して現地の企業を調査するのはなかなか難しかったのですが、2017年にはようやく海外への投資を検討できる調査・運用体制が整ったということもあり、海外株の組み入れをはじめることができました。これが結果として、将棋で言うところの「手」がふえました。

Question
Q7

運用する金額が大きくなると、運用しづらくなりませんか?純資産総額が大きいのが不安です。

Answer

ひふみ投信マザーファンドの純資産総額が1,000億円を超えたあたりからよくいただくことが多くなった質問のひとつです。
2008年10月にひふみ投信(マザーファンドはひふみプラスと同一です。)がスタートしたときの純資産総額は1億5,000万円で今と比べて純資産総額は少なかったのですが、決して運用が簡単だったわけではなく、約30年間の運用経験があっても未来をピタリと予測できないため、過去においてどの年も運用が簡単だったと思うことはありませんでした。
イメージ的には、小さな船と大きな船舶の舵を取ることをイメージするとわかりやすいのですが、小さな船は舵を切ると少しの操舵で船の方向を変えられます。船体が大きくなればなるほど、舵をきってから船体の方向転換までに時間がかかります。そういった意味では運用する金額が増えることで運用の難易度が増すことはないとは言い切れません。しかしながら、アメリカでは1兆円どころか10兆円規模のファンドが運用されています。それらのファンドの運用状況を見る限り、残高が増えたからパフォーマンスが出せないとは限りませんし、今後も限りなく挑戦し続けていくことを考えています。
一方で、残高が増えたことによるメリットもあります。1銘柄あたりの株価の変動による全体のパフォーマンスに与える影響力が小さくなりました。短期的な株価の変動を気にすることなく、真面目に着実に業績を伸ばしている会社を探して、より本質的な面を見ることができます。さらに、主に日本株で運用するファンドの中でも大規模なファンドに成長し、機動力は若干下がったものの、代わりに入ってくる情報量が格段に増えたこともメリットの1つだと考えています。
根本的に運用は難しいということにかわりはないのですが、規模の優位性も考えながら日々全力を尽くして運用を行なってまいります。

Question
Q8

藤野さんが思う、アクティブファンドの良さは何ですか?

Answer

アクティブファンドの運用をしている私から伝えたいのは、株式投資は本来、とてもワクワクする楽しいものです。銘柄(企業)を選別して、素晴らしい会社に投資するという行為そのものに株式投資の社会的意義があります。アクティブファンドの良さ、というより醍醐味は、そのようなところにあると思います。
投資によって私たちは経済の新陳代謝を促し、経済を活性化させ、世の中をよくすることができます。ひふみは、そういった社会的意義があるファンドだと思っています。
私たちは世の中を良くするためにも、個人投資家の皆さんの代わりにしっかりと企業を調査し、お預かりしたお金を優れた会社に投資していきます。

Question
Q9

“成長企業”を見極めるためにどんなことを調べるのですか?

Answer

プロダクトや数字、ビジネスモデルだけではなく、その会社が持っている企業文化や、お客様との関係性、経営者の人柄など幅広い視点で多面的に見ることが必要です。成長性を重視しているので、経営者のビジョンは特に重視しています。投資先を決めるときには、長期的に利益を上げていける会社かということをじっくり見極めていくわけですが、そこで要になるのは、やはり「人」なのです。

Question
Q10

どうしてわざわざ、企業を取材するんですか?

Answer

一言でいうなら、予測の確度を上げるためです。
企業と対話することによって得られる情報は、定量データだけでは得られないものばかりです。
取材とは、情報の宝庫です。定量データだけにとどまらず、定性データも見ることによって、企業の成長度・未来を予測する確度を上げていきます。

グラフグラフ

信託報酬について

Question
Q11

信託報酬はどのくらいですか?

Answer

ひふみプラスの信託報酬率は、年率1.078%(税込)以内です。

また、下図にもあるように、ひふみプラスは純資産総額(=ファンドに預けられている金額)が一定金額に達すると、一定金額を超えた部分に対して信託報酬が低くなっていきます。
多くのお客様に良いファンドを提供したいという想いの下にひふみプラスは生まれました。

純資産総額 信託報酬率(税込)
500億円まで 1.0780%
500億円を超える部分 0.9680%
1000億円を超える部分 0.8580%
Question
Q12

信託報酬がインデックスファンドよりも高いのは何故ですか?

Answer

Q1Q2の回答のように、アクティブファンドはファンドマネージャーにより柔軟な運用をしてもらうという仕組みだからです。
また、Q8の回答のように成長企業を見極めるための調査が必要だから、信託報酬がインデックスファンドより高くなっているということになります。
どちらも株式に分散投資するという意味では長期の資産形成に資する商品でありますが、信託報酬を安く抑えてインデックスファンドがもつ運用スタイルをお客様自身がカバーするのか、やや高い信託報酬を支払って、全てをファンドマネージャーに委ねるのか、そこはお客様の判断になります。つまり、ひふみプラスの場合、設定来の成績は+351.14%*(これは信託報酬を控除した後の成績です)と同じ期間のTOPIX(配当込み)の成績+222.70%*を上回っており、この差をお客様自身の判断で埋めるのか、ひふみを信じて託していただくのかということになります。
(*2022年1月末時点のデータ)

基準価額について

Question
Q13

ひふみプラスの基準価額は、購入した翌営業日の約定ですが、参照はいつのマーケットですか?

Answer

ひふみプラスの基準価額は、申込日の翌営業日で約定となります。
なので参照されるマーケットは、申込日の翌営業日15時までの直近の市場の引値(終値)で算出しています。

例)11月4日(水)に購入・解約すると日本株は5日(木)のマーケット、中国、香港、米国、欧州等は現地の4日(水)のマーケットを参照して算出された5日の基準価額での約定となります。

Question
Q14

ひふみプラスの基準価額が、設定来から見て大きく上がっているのはなぜですか? “高いな”と思えてしまいます。

Answer

ファンドの基準価額は、通常10,000円からスタートします。ひふみプラスは2012年5月28日より運用をスタートし、現在に至ります。基準価額が10,000円よりも高くなっているのは、投資運用がうまく行なわれたことによって、設定来から価値が上がっているからです。
当たり前ですが、「ひふみプラス」を含め、様々なファンドが保有する企業の価値は市場で決まった株価で計算されており、同じ企業の株価がファンドごとで異なることはありませんので、基準価額が高い、安いでそのファンドが割安か割高かどうかという判断の材料にはなりません。

Question
Q15

基準価額が高いので、買うのはもう遅いのでしょうか?

Answer

ひふみプラスは、成長する企業に投資をしています。そして、ひふみプラスはアクティブファンドです。世の中の変化、株式市場の変化に対応して、そのときの状況に応じて柔軟にポートフォリオ(投資先企業)を調整します。
私たちが成長する企業を探し、投資運用し続ける限り、買うのが遅いということはありません。ひふみプラスが投資する成長企業の価値が上がっていけば、それは基準価額に反映します。

おまけのあれこれ

価値(Value)を見る

お買い物をするとき、値段を見て「高い」「安い」と比較することがありますね。投資信託(ファンド)は、それぞれ運用開始日が違いますし、分配金を払うか・払わないかなど、ファンドの決まりごとも違います。
基準価額の高い、安いは、投資信託の運用が始まってからいままでで、投資したお金が増えたか減ったかを表しているものであり、投資信託の割安・割高を比較できる数字ではないのです。
ファンドごとの基準価額を、普通のお買い物のときのように比較して「こっちが安い、あっちは高い」とするのでは、本質を掴めません。基準価額が高くなっているのは、いわば“しっかりと運用実績を積み上げている” “長期的に成長するファンドとして運用してきた”ことに繋がります。
ファンドは、一万口=いくら、と表示されていますが、お客様は販売会社が定める最低金額から*購入することができます。値段(Price)を見るという視点から、価値(Value)を見るという視点に切り替えてみると、より良い意思決定になるのではないでしょうか。

今後の成長について

Question
Q16

人口減少、少子高齢化などなど、日本は暗いニュースが多いです。日本企業への投資はこれから厳しくなりませんか?

Answer

全ての日本企業が等しく成長していく、ということはないでしょう。つまり、衰退する企業もあれば、きちんと成長し続ける企業もあるということです。だからこそ、しっかりとそれぞれの企業を見極めていかなければいけません。
暗いニュースが聞こえると、「日本企業はだめだ」と言う人はいますが、それは違います。
社会に課題や問題があるとき、それは言わば「大きな穴」なのです。ビジネスで成功するのは、社会にぽっかりと空いている「穴」を埋めることができる企業です。コインに裏表があるように、また、陰と陽があるように、課題や問題の裏には成長・成功のチャンスが隠れているのです。その「穴」を埋めようと奮闘する日本企業はたくさんあります。
私たちは毎日素晴らしい会社と対話しています。またその数は減っているどころかどんどん増えています。みなさんのまわりにも10年前には無かったサービスや商品が今の生活を便利に豊かにしているものがあるのではないでしょうか。
日本の“成長する企業”への投資は社会的にとても有意義なことですし、とてもワクワクしますよ。

Question
Q17

ひふみプラスの運用がスタートして時間が経ちました。新しい成長企業がなくなってきていませんか?

Answer

そのようなこと全くありません。
成長の芽は色んな様々なところで芽吹いていますし、立派な大樹となっているものでも空へ高く高く伸びています。
日本全国でも世界でも、会社の存在意義をつきつめ、社会をより良く変える意思を持ちしっかりと成長し続けている企業はたくさんあります。

資産運用との向き合い方について

Question
Q18

買うタイミングを教えてください。

Answer

ベストタイミングって結局は運に左右されるもので、ここがベストと指定することはプロでもなかなかできないのです。
長期投資をするなら、時間を味方にするためにも、すぐに始めることが大事です。ただ、株式市場は上がったり下がったりしているので、その動きを怖がってしまうと始めることも続けることも難しい。かと言って「いつがいいんだ?株価が下がったら?」と待ち続けると投資する機会を逃す可能性もある。

そこで、時間を分散して購入すること、また初心者の方には月々の収入の一部を投資に回して時間分散で購入する方法、「つみたて投資」をおすすめしたいと思います。

Question
Q19

いつ解約すればいいですか?

Answer

これは“その人次第”です。
投資する目的は人それぞれですよね。老後のため、起業のため、夢のため、子供のため、孫のため、などなど……目的は人それぞれなので、“いつ”解約すべきか、というのは“自分の目的を叶えるとき”だと思います。
やってしまいがちなのが、特に使い道はないけど、ちょっとした利益が出たから全て解約するとか、怖いからいったんやめる、というパターンですね。株式市場は人が呼吸をしているように上がったり下がったりします。時に大きく深呼吸したり、または息を吐きだしたり、色んな動きをします。そのときに怖がってやめてしまうと、結局何も得られないことになります。
大事なのは、長く向き合うこと。そして、“自分は何のために投資するのか”という長期的な目標を、自分の心の中に持つことだと思います。

Question
Q20

相場変動にハラハラしてしまいがちです。ひふみプラスを「持ち続ける」コツを教えてください。

Answer

自分にとって“放っておける”金額を決めて、“コツコツ”つみたてを続けるのが一番だと思います。無理に大きな金額を一気に投資したら、相場の変動でハラハラしてしまうでしょう。そうではなく、「無理なく」「コツコツ」「時間を分散」して、投資を続けてみてください。繰り返しになりますが資産形成で大事なのは「長く向き合うこと」です。

Question
Q21

つみたてのシミュレーションが見たいです。

Answer

2012年5月末から2022年1月末までひふみプラスを月1万円ずつつみたてた場合のシミュレーションです。コツコツとつみたてした元本が117万円に対し、評価額が約202万円となっております。もちろんこれは未来を約束するものではありませんが、わたしたちを信じて、つみたてを続けてくださった結果の一つです。

横スクロールしてください
グラフ
出所:レオス・キャピタルワークス作成

※評価額は、月末時点の基準価額×累計口数÷10,000で算出。
※当該数値はあくまでも過去の実績に基づくシミュレーションであり、将来の成果を約束するものではありません。運用実績は投資信託の利益にかかる税金を考慮していません。