ニュースリリース

「ひふみらいと」運用責任者からのメッセージ

いつもひふみらいとをご愛顧いただきありがとうございます。
本日、ロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始しました。本日(2月24日)の基準価額は5%以上の下落とはなっていませんが、今後の運用環境に不安を感じていらっしゃるお客様へ現在の状況と私たちの考え方をお伝えすることで不安の軽減につながればと思い、ひふみらいとに組み入れている各ファンドの運用責任者からのメッセージをお伝えいたします。以下、ご一読いただけますと幸いです。

未だ楽観視はできる状況にはありませんが、皆様からお預かりしている大切な資産を守り、さらに成長させていけるように、運用本部、レオス・キャピタルワークス全社で全力を尽くして運用してまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

レオス・キャピタルワークス株式会社
ひふみらいとファンドマネージャー
岡田 泰輔


ひふみグローバル債券マザーファンド

ロシアの軍事行動による先行き不透明感から、米国を中心とした先進国国債の金利は低下、債券価格は上昇しています。一方でファンドに一部組み入れている社債等に関しては、リスク許容度の低下により思うようなパフォーマンスになっていないものもあります。軍事行動が長期化した場合は、世界の経済成長に大きくマイナスになりますが、短期的に終了した場合は影響が小さくなります。しかし、いずれの場合でもロシアに対する制裁が想定されるため、原油、小麦を始めとした商品価格の高騰に伴うインフレ圧力が残存します。こうした中で中央銀行が従来の想定通り利上げできるか、非常に不透明な状況が続くものと思われます。我々としては現時点でどちらかのシナリオに賭けるのではなく、やや保守的に運用をする方針です。

一方で、高いボラティリティと共に魅力的な投資機会が現れるのも世の常です。特に不透明感が晴れた後に速やかに的確なポジショニングをすることが重要と考えており、来るべき日に備えて日々議論を深めております。

引き続き皆様からお預かりしている資産が成長するよう、全力を尽くしてまいります。

ひふみグローバル債券マザーファンドファンドマネージャー
福室 光生


ひふみ投信マザーファンド

2014年3月、ロシアがクリミア半島を力尽くで併合した日から燻り続けていたウクライナ情勢が、2022年に入り急速に悪化、ついに本日ロシアがウクライナへ侵攻することとなりました。あってはならないことが起きてしまいました。このような事態にいたったことに私たちは胸が張り裂けそうな思いがいっぱいで、とても悲しくつらく悔しく、早く戦争が終結して平和が訪れることを心から祈っています。

さらには受益者の皆様にはご心配をおかけしており、大変心苦しくあります。不安や恐怖があるとき、まずは背景の理解をすることが、未来を切り開く投資活動であると信じております。

ロシアがこのような行動を起こす理由には諸説ありますが、プーチン大統領の民族的意識は別とすると、NATOの東側諸国の取り込み、欧州エネルギー政策の捻れがあります。ウクライナは西側諸国とロシアとの間に立ち、のらりくらりとやっていた中で、NATO加盟を主張したことがロシア側も西欧諸国側も困惑させる切っ掛けとなったと言えます。今後は米国がどのような行動が出来るか、ウクライナ政府がNATO加盟態度をどのようにするかで、ロシアが振り上げた拳の置き場を決めるでしょう。

焦点が戦争にばかり行きがちですが、戦争を背景にさらに上がってしまったエネルギー価格が、世界経済にとっては重しになります。久方ぶりにインフレファイター役を演じる中央銀行が、どのタイミングでどの幅で何回利上げを行なうかが、注目すべきもうひとつのポイントだと考えます。つまり、この戦争とエネルギー価格と利上げの話は繋がっています。

私たちは、株価が割安と考えられる企業の中から成長企業を探す中で、ポートフォリオ上位にも、エネルギー価格上昇や金利上昇に呼応し、成長する可能性の高い企業群を組み入れています。

ウクライナ情勢は不安定であり、私たちも見守る立場ですが、運用調査方針は変わっていません。できるだけ多くの会社と対話をし、その将来を信じられる会社へ投資をし、皆様からお預かりした資産を長期的に成長させていく、その活動に全力を尽くしてまいりたいと考えております。私たちはどのようなときでも明るい未来を信じています。引き続き、ひふみらいとをどうぞよろしくお願いいたします。

ひふみ投信マザーファンドファンドマネージャー
藤野 英人


ひふみワールドマザーファンド

※ひふみらいとが組み入れている「ひふみワールドファンドFOFs用(適格機関投資家専用)」は、「ひふみワールドマザーファンド」を高位に組み入れており、実質的な運用はひふみワールドマザーファンドで行なっています。


2月24日、ロシアがウクライナ東部の親ロシア派武装勢力が支配する地域で軍事行動を起こし、一部で空爆もありました。プーチン大統領がNATO拡大阻止に具体的な行動を起こしましたが、どのような理由にせよ爆撃などの軍事行動が取られたことに非難をします。このような具体的な軍事行動を的確に予想はできませんが、その後を予想した行動を適切に取ることが常に大切です。侵攻行動がどれくらい継続するかわかりませんが、今回の行動によりイデオロギー対立によるつばぜり合いが世界で起こる可能性も否定できません。

ひふみワールドマザーファンドは、2021年末から米国金利上昇に伴い高バリュエーション企業のウェイトを下げ、金利・原油価格上昇メリットを受ける企業や、値上げが行なえる事業構造と高い顧客ロイヤリティをもつ企業などへ資金をシフトしつつ、株式保有比率を徐々に高める投資行動を取っています。

各国株式市場は、ウクライナ侵攻により高まった不透明感を嫌気し、その後の起こる一部経済混乱と停滞を予想し、それらを織込む過程で下落しました。しかし、企業活動が世界でなくなることはありません。何度となく起こる争いは、その度に多くの犠牲を払いますが、多くはいずれ立ち上がることを繰り返してきました。

楽観視はせず、皆様からお預かりしている資産が成長できるように、運用本部、レオス・キャピタルワークス全社で全力を尽くしてまいります。ひふみらいとをどうぞよろしくお願いいたします。

ひふみワールドマザーファンドファンドマネージャー
湯浅 光裕