ニュースリリース

「ひふみ投信」運用責任者からのメッセージ

いつもひふみ投信をご愛顧いただきありがとうございます。

2014年3月、ロシアがクリミア半島を力尽くで併合した日から燻り続けていたウクライナ情勢が、2022年に入り急速に悪化、ついに本日ロシアがウクライナへ侵攻することとなりました。あってはならないことが起きてしまいました。このような事態にいたったことに私たちは胸が張り裂けそうな思いがいっぱいで、とても悲しくつらく悔しく、早く戦争が終結して平和が訪れることを心から祈っています。
さらには受益者の皆様にはご心配をおかけしており、大変心苦しくあります。不安や恐怖があるとき、まずは背景の理解をすることが、未来を切り開く投資活動であると信じております。以下、ご一読いただけますと幸いです。

ロシアがこのような行動を起こす理由には諸説ありますが、プーチン大統領の民族的意識は別とすると、NATOの東側諸国の取り込み、欧州エネルギー政策の捻れがあります。ウクライナは西側諸国とロシアとの間に立ち、のらりくらりとやっていた中で、NATO加盟を主張したことがロシア側も西欧諸国側も困惑させる切っ掛けとなったと言えます。今後は米国がどのような行動が出来るか、ウクライナ政府がNATO加盟態度をどのようにするかで、ロシアが振り上げた拳の置き場を決めるでしょう。
焦点が戦争にばかり行きがちですが、戦争を背景にさらに上がってしまったエネルギー価格が、世界経済にとっては重しになります。久方ぶりにインフレファイター役を演じる中央銀行が、どのタイミングでどの幅で何回利上げを行なうかが、注目すべきもうひとつのポイントだと考えます。つまり、この戦争とエネルギー価格と利上げの話は繋がっています。

私たちは先月の緊急レポートの際も申し上げたとおり、株価が割安と考えられる企業の中から成長企業を探す中で、ポートフォリオ上位にも、エネルギー価格上昇や金利上昇に呼応し、成長する可能性の高い企業群を組み入れています。
ウクライナ情勢は不安定であり、私たちも見守る立場ですが、運用調査方針は変わっていません。できるだけ多くの会社と対話をし、その将来を信じられる会社へ投資をし、皆様からお預かりした資産を長期的に成長させていく、その活動に全力を尽くしてまいりたいと考えております。私たちはどのようなときでも明るい未来を信じています。引き続き、ひふみ投信をどうぞよろしくお願いいたします。



レオス・キャピタルワークス株式会社
代表取締役会長兼社長
最高投資責任者
藤野 英人