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販売パートナーと振り返る10年(第2回)ふくおかフィナンシャルグループ様

ひふみプラス10周年記念コンテンツ「販売パートナーと振り返る10年」です。

ひふみプラスは2012年に運用を開始し、2022年は10周年となる節目の年です。
間接販売のひふみプラスは銀行や証券会社などの販売パートナーの皆様を通じてお客様にお届けしています。日々お客様と対峙しながら私たちの想いを伝えてくださる販売パートナーの皆様にインタビューをさせていただき、ひふみプラスを選んでいただいたきっかけから、長期投資への思いなどをお伺いさせていただきました。

第2回はふくおかフィナンシャルグループ(以下FFG)様です。FFGさんは九州を基盤として地域社会の発展を支える総合金融グループです。2014年12月にひふみプラスを採用いただき、ひふみの黎明期から投資文化の醸成を目指して共に切磋琢磨してきたパートナーです。

今回はFFGさんのひふみプラス採用時に商品導入を担当なさっていた古澤様、谷口様(現・営業統括部)にご参加いただき、元福岡銀行行員のレオス社員・深町も含めて、導入当時の思い出や共に開催したセミナーの裏話、FFGさんの地域のお客様への想いを伺いました。

聞き手:営業部 吉原英、マーケティング部 赤池実咲

一緒にマラソン大会にも出場しています

「ファンドに言葉がある」

―2014年12月にひふみプラスを採用いただき今年で8年目となりました。私たちを受け入れてくださった背景を教えていただけますか?
古澤様:
元々私は自身での投資を通して、ひふみプラスの存在は知っていました。当時、先にひふみプラスを販売していた秋田銀行の方と情報交換をする中で、レオスに一度話を聞いてみようと思い、最初に吉原さんとお会いしました。
他の運用会社とは少し雰囲気が違うと感じていた部分もあったので、どんな話が聞けるのか楽しみにしていました。
―その時の印象は?
古澤様:
商品を売り込もうという感じでもなく、飾り気がなく真剣に想いを話していただきました。吉原さんの本気を感じましたね。私たちも商品について詳細を聞きたかったわけではなく、レオスがどのような想いでどういうことをやっているのかを聞きたかったので。
吉原:
あの当時はレオスもひふみも全然認知されていませんでしたから、電話をしても会っていただけない金融機関も多い中でお会いできたことがまず嬉しかったです。古澤さんも真摯に話を聞いてくださったので、本当に感謝しています。
古澤様:
最初は情報交換という形でしたが、話をしていく中でレオスの「投資で日本を元気にしたい」「投資文化を根付かせたい」という真剣な想いに惹かれましたし、私たち同じ想いだったので、そこからひふみプラスを採用したいと考えるようになりました。
でもいざ採用しようとすると、わかってはいましたが高いハードルが待っていました。


―2014年5月から社内でひふみプラス導入の協議をされたとのことですが、多くのご苦労があったと伺っています。

古澤様:
社内への説明に苦労したのは、商品そのものの魅力というよりも運用会社の経営の安定性でした。
そして、良いファンドということは認識していましたが、行内はもとよりお客様もレオスを知らない人が多かった。
お客様に対して商品をご案内する時に資本も大きくて世の中に商品がたくさん流通していて、かつ大手の系列運用会社という方が説明しやすいですし、安心していただけます。大手の銀行や証券会社を親会社に持たない独立系の運用会社は当時そんなにメジャーではなかったですし、会社の継続性はどうしても気にしなければなりません。

谷口様:
運用会社が経営破綻しても運用資産は分別管理しているとは言っても、「今後この会社は大丈夫なのか」がクリアにならない限り、大切なお客様に商品を届ける銀行としても採用できないということで、組織としてもう少し調査をしてから再協議しようと、慎重な姿勢でした。

古澤様:
財務内容と事業計画や運用の継続性、キーマンリスク、監査など様々な視点で検討していきました。当時のレオスは運用残高がひふみ投信・ひふみプラス等で300億円、投資顧問を合わせて600億円ほどでしたし、決算は厳しい状況でしたので当時の親会社が株主として支援を継続する意思があるのか、さらには親会社の財務状況や支援証明書の確認まで、本当に気が遠くなっていくんですよ(笑)
その中で、レオスがノルウェーの政府系ファンドの運用を受託し7年間運用を継続していることはひとつの大きなポイントでした。
幾多のディスカッションを経て、リスク部門がサポート、応援してくれることになりました。

―最終的な決め手はどんなところだったのでしょうか?
古澤様:
最終的には「投資家の裾野を広げたい」という私たちの想いを説明できるファンドであったことです。
今もその想いは変わりませんが、当時からよく言っていたことでした。
投資の裾野を広げると口で言うのは簡単ですが具体的にどうすればいいんだと模索する中で、ひふみプラスは「投資とは何か」を語れるファンドでしたし、それまでのファンドとは本質的に違うと感じたので絶対に採用したいという想いが強かったです。
社内のミドルセクションやリスク部門のメンバーもその想いを理解してくれて「お客様に自信を持って紹介できるよう、しっかり説明がつくようにしよう」と言ってもらいました。そういう意味では、私たち営業部門以外の組織の仲間にもたくさん助けられました。

デューデリジェンスをする中でレオスの皆さんにもすごく真摯に対応してもらいました。東京のオフィスにお邪魔させてもらっていろんな社員の方と話しをし、そういう小さな部分からもひふみプラスやレオスに対しての信頼感が増していきました。
運用チームの方とも話す機会が増え、ひふみプラスを採用した後に営業店で行員に話すイメージがついていきました。
苦労した部分は多かったのですが、レオスを知れば知るほど採用したいという気持ちが高まっていったので乗り越えることができました。

―「投資の裾野を拡大したい」と考えた背景にはどのような想いがあったのでしょうか?
古澤様:
もちろん銀行としてのビジネス面もあるけれど、やはり投資で資産形成をするという投資の民主化が必要だと感じていました。日本と欧米では既に投資の実践の有無で差が出てしまっているように、今後日本国内においても投資をしているかどうかで地域差が出てはいけないという認識もありました。
ただ、実体はなかなか難しいです。リーマンショックなどの大きなショックを受けて「もう二度と投資はしない」という人が増える一方で、投資を始めようという人は増えないという現実がありました。
その意識があったので、2014年に一般NISAがスタートしたときにはグループ全体でかなり力を入れて推進し、口座数も伸ばしました。その努力の甲斐もあり私たちのお客様はNISAで資産形成をされる方の割合が多いんです。
地域や個人のお客様のためにも、銀行としても投資家の裾野を拡大することは非常に重要なので、割と早い段階からそこは意識してきました。


―現場の行員さんの意識は変わってきていると感じますか?
古澤様:
具体的にどのように伝えれば投資が広がっていくのかを考えたときに「これが売れ筋の商品です」と商品のスペックだけを紹介する営業をしていても広がりませんよね。
そもそも何のために投資するのか、投資することが自分自身や社会にどのような効果をもたらすのかをお客様自信が腹落ちしないとなかなか広がりません。それは結局提案する側、販売させていただく側も全く同じで、営業担当者本人が投資をどんな風にとらえるかで提案力にも差が出てきます。
深町:
私も行員時代「このファンドが好き」というのはあまりなかったですね。お客様が求めているものはやはりパフォーマンスがいいとか、売れ筋のファンドだったので、お客様に投資の意義をお伝えするご提案は難しく感じていました。そこはジレンマでしたね。
谷口様:
ファンドの選定基準も「世の中で売れているかどうか」が重視されていたところに、先ほど古澤が言っていたようにファンドの哲学で選ぼうと変わっていったのも裾野をどうやったら広げられるかと考えてのことです。
「ひふみプラス」を知ったことで、投資を通じて社会貢献ができるとか、お客様の資産をじっくり育てていくというコンセプトがあることを初めて知ることができました。
こういう哲学と想いがあるファンドであれば、これまで投資をしてこなかったお客様も一歩を踏み出すきっかけになるのではないかと思いました。

―導入前にはどのように行員さんにお伝えしていったのでしょう?
谷口様:
当初レオスの方々とほとんどのブロックを回って、担当者に向けた研修を行いました。
藤野さんをはじめ、湯浅さん、渡邉さんや八尾さんなど当時の運用チーム全員、マーケティングや広報を担当していた白水さん、営業の五十嵐さん、吉原さん、総力をそそいでくれましたね。
ほとんど全支店を回って営業担当者一人ひとりに対してレオスの哲学や投資の本質を伝えてもらい、FFGが変わるきっかけになったんじゃないかと思っています。

共催イベント時の様子

―その時の研修のサブタイトルが「長期的な運用はみんなの未来を明るくする社会貢献」で、古澤さんが考案されたと伺いました。レオスがそのままつけそうなタイトルだと思いました。
深町:
気持ちはレオスと一体化してますね。
古澤様:
資料を作る時はもちろん一緒に作ってもらってたので、どっちが(つけた)とは言えないのですが…。
資料一つで組織の意識が変わっていくのであればそれは非常に重要ですし、吉原さんと話して結構時間をかけましたよね。
吉原:
かけましたね。
古澤様:
結構やり取りして作りましたよね。最終的には投資の意義とか考え方が8割、ひふみプラスについてはおまけで2割くらい(笑)。

―参加した行員さんはどのような反応でしたか?
古澤様:
どこもすごく反応が良かったです。
研修では長期投資の考え方、実際に企業に足を運ぶ調査について、企業を見るときのポイントなども話していただいたのですが、どちらかというと投資がどのように社会に循環するのか、それが経済に対してどういう効果を与えているのかを手厚く話してもらいました。
それがストレートに行員の心に響いたようでした。
それまでは儲かる商品を追求・提案するのが中心となっていたと思うんです。それがファンドの想いや中身に共感し理解できたことで、行員がこれまでイメージしていた投資と違うことに気付いて「早くお客様に伝えたい」という行員がふえ、担当者の言葉でお客様に伝えることができるようになりました。
実際にその後お客様に提案したら今までと違った反応だったという話が非常に多かったですね。
深町:
マインドが変わりましたよね。
FFGさんでは、個人のお客様の資産運用の相談を担当する預り資産の担当者だけではなく、法人の融資担当者がレオスのセミナーを聞いてくださるケースが結構あるんです。
多くはそれぞれの業務が多忙なので融資担当の方は運用会社の研修に参加されないのですが、入っていいですかと自ら言ってくださることが多いです。ご自分が勧めて販売したというのもあるし、自分ごととして考えてくださってたのかなと思います。

谷口様:
行員のモチベーションは向上しています。
預り資産営業は「商品を売る」というマインドから「長期でお客様の資産を作っていく」という考え方にシフトしています。この地域でゆたかな個人を増やしていくことが地元経済のゆたかさにつながると、意識は変わっています。

豊かな未来を実現する“人生の伴走者”を目指して

―FFGさんでは「ゴールベース型トータルライフコンサルティングで豊かな未来を実現する“人生の伴走者”」を掲げていらっしゃいます。そのためにひふみ・レオスはパートナーとしてどんなことができそうでしょうか。
古澤様:
誰もがゆたかに暮らしたいと思ってはいても、やはりお金の不安があるとなかなか難しいと考えています。
ならば、まずは誰でもお金の不安がなくなるような仕組みや動きがあった方がいい。でも今の日本、地域もなかなかできていないですよね。コロナ禍もあり近年投資が注目されるようにはなりましたが、誰にとっても身近かというとまだそこには至っていません。
その状態をどうにかして変えようと、政府は制度の拡充で後押ししようとしていますし、民間でもウェブでのサービスの拡充やネット証券の台頭、ロボアドなど様々な商品、サービスを提供しています。しかしながらおそらくそれぞれが単体ではなかなか投資の裾野は広がらないと考えています。
そういう意味では僕らのような地域に根差した金融機関が地域において人々がゆたかな暮らしを送るためにやれることは大きいと考えていますし、とりわけ資産形成の後押しについては引き続きレオスのみなさんが心強いパートナーだと認識しています。
谷口様:
今投資をしている人の比率は当グループの中ででも、日本全国でもまだまだ伸びしろがあると思っています。私たちとレオスが一緒にできることは、投資哲学を継続的に伝えてくことだと思います。もっと幅広い層に知ってもらって投資家の裾野を広げていく活動を一緒にしていきたいです。引き続きよろしくお願いいたします。

左から古澤様・谷口様

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