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はじめてでも簡単に投資できる? 投資信託について学ぼう 【はじめての投資ガイドブック #3】

「はじめての投資ガイドブック」の第3回です。前回、リスクを抑えて投資を行う上で大切な「分散投資」という考え方をお伝えいたしました。今回は分散投資を簡単に行うことができる金融商品「投資信託」について特徴や注意点を詳しくお伝えします。 

語り手・酒井プロフィール
学生時代に株式投資やFX取引をはじめるが、あまり上手くいかず、同時に始めた投資信託のつみたてのほうが、利益があがっていた。この経験から投資信託に興味をもち、2023年4月にレオス・キャピタルワークス入社。現在も資産運用は、投資信託のつみたてを中心に行っている。

投資信託の特徴

投資信託には3つのメリットがあります。 

1. 簡単に分散投資を行うことができる

前回の記事で説明したように、投資信託は、投資のプロによって、預けたお金がさまざまな資産に投資される仕組みです。そのため、簡単に多様な資産へ分散投資を行うことができます。
例えば、レオスが運用する投資信託である「ひふみ投信」を購入するだけで、国内外の200社の株式に分散投資できます(2024年7月末時点)。

2. 資産運用をプロにお任せできる

よい投資先を見つけるには、金融市場についての情報収集をしたり、会社情報を調べたりするなどたくさんの手間がかかります。また、成長が見込める投資先を選ぶためには知識が必要になるため、勉強の時間も取らなければなりません。
一方で、投資信託であれば運用は投資のプロに任せることができます。その分、「信託報酬」という手数料を払う必要はありますが、皆さんは投資に多くの時間をかける必要はなく、仕事など自分のやりたいことに集中できます。

3. 少額から投資をすることができる

初回の記事で、投資をはじめるには必ずしも大きな金額が必要ではない、という話をしましたが、投資信託も少額から買うことができます。投資信託を「いくらから買えます」という最低投資金額は販売会社(銀行や証券会社など)ごとに決まっており、最近は、ネット証券などでは100円から買えるようにしているところもあります。ちなみにレオスの直接販売では1,000円から投資信託を買うことができます。

一方で、投資信託には1つ注意点があります。それは、預貯金と違って元本が保証されていないため、投資先である株式などの値動きによって、資産がふえることもあれば、マイナスになることもある、ということです。そういったリスクも十分に知ったうえで、購入する必要があります。


投資信託の種類を知ろう!

さまざまな資産に分散投資できる投資信託にも種類があり、それぞれ異なった特徴やリスクがあります。

投資対象による分類

投資信託は、株式や債券といった投資する金融商品の種類(投資対象)と、どこの国や地域の金融商品に投資するか(投資地域)によって分類されます。“国内の株式に投資する投資信託”、“先進国の債券に投資する投資信託”といった具合です。さらに、株式や債券など異なる投資対象を組み合わせて投資するバランス型投資信託も存在します。



経済が発展している先進国や、これから高い経済成長が期待できる新興国への投資は、一般的に高いリターンを得られる可能性があるとされています。一方で、海外への外貨建ての投資は為替の影響でリターンが減少する可能性(為替リスク)があり、その点、国内(日本)への円建ての投資は為替の影響を受けない、というメリットがあります。

投資スタイルによる分類

投資信託は、投資スタイルによりインデックス型とアクティブ型という2つの種類に分けることができます。インデックス型は日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)など株価指数への連動を目指すもので、市場平均並みの運用成績を目指す投資信託です。それに対して、アクティブ型はファンドマネージャーの腕によって市場平均を上回る運用成績を目指すものです。

インデックス型は市場の「平均点」をとりにいく投資、アクティブ型は平均点に加えて銘柄選定によってもたらされる α(アルファ)を目指す投資、と表すことができるでしょう。ちなみにレオスが運用する「ひふみ投信」はアクティブ型の投資信託です。

投資信託を購入する際の注意

投資信託を購入する際は、上記の分類を意識し、自分の目的に合った投資信託を購入する必要があります。投資信託には目論見書(もくろみしょ)と呼ばれる、説明書のようなものがあり、WEB上や、銀行や証券会社の窓口で閲覧することができますので、購入される際は、欠かさず確認しましょう。
また、投資信託が現時点でどのくらいの価値があるのかについては、基準価額と呼ばれる数値で表されます。基準価額は運用会社によって毎営業日計算され、公表されるので、購入を検討している投資信託の基準価額の、今までの動きに注目してみてもいいかもしれません。
さらに、投資信託には購入時手数料や信託報酬(運用管理費用)といった、さまざまなコストがかかるため、こちらも事前に確認しておきましょう。

投資信託の詳細や、投資信託を選ぶうえでの注意点については、こちらも合わせてご確認ください。

どれに投資すればいいか、正解があるわけではない

前回と今回の記事では、“どの金融商品に投資すればいいか”というテーマで説明してきました。最後にとても重要なことをお伝えします。それは、“何に投資すればいいか”は人それぞれ答えが異なる、ということです。投資をする皆さんの、年齢や収入、資産状況、リスクをどれだけ許容できるかにより取るべき選択肢が異なるのです。例えば、老後資金の準備を目的として投資する場合、年齢が若く資産形成に長い時間をかけることができる人は、相場が下落してしまったとしてもリカバリーできる時間が長くあるので、比較的大きなリスクを取ることができるとされています。一方で、まもなく仕事のリタイアが近づいてきている方であれば、あまり値動きの大きい商品での投資はおすすめできません。このように、それぞれの事情やその方の価値観により、“どの金融商品に投資をするべきか”は異なるのです。

大切なのは、自分が投資する目的と、今の自分の状況をしっかりと意識し、どれくらいリスクをとることができるのか、を考えることです。そのうえで自分に最適な商品を選んでいただければと思います。あまりむずかしく考えず、まずはスタートしてみて徐々に慣れていくのもひとつの方法です。

終わりに

前回、今回の記事が皆さんの投資先選びの参考となればうれしいです。何に投資するかを決めた後は、“いつ投資すればいいか、どれくらい投資すればいいか”を考えなければなりません。こちらについては次回の記事でお話ししたいと思いますので、ぜひご覧ください。


※当記事のコメント等は、掲載時点での個人の見解を示すものであり、市場動向や個別銘柄の将来の結果を保証するものではありません。ならびに、当社が運用する投資信託への組み入れ等をお約束するものではなく、また、金融商品等の売却・購入等の行為の推奨を目的とするものではありません。

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