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みんなは投資をどう思っている? 「投資のイメージ」を考える 【投資と上手に付き合う方法 #3】

投資運用会社レオス・キャピタルワークスの社員である友利が、SNSなど皆様の身近なところで目にする投資信託に関する話題から、投資と上手に付き合う方法を考えていく連載です。連載を通じて、皆様の投資や投資信託に関する理解が深まることを目指しています!前回の記事はこちら

この記事のポイント

  • 2021年2月に投資に関するアンケートを実施
  • 投資信託を知っている人は3人に2人
  • 性別や年代によって投資信託に抱くイメージは異なる
  • 収入の変化をきっかけに老後のために投資をする人が多い
  • みんなの動向も参考に、しかし惑わされずに

<プロフィール>
友利 駿介(ともり しゅんすけ)
沖縄県宜野湾市出身。
大学卒業後、2016年から国内大手資産運用会社で勤務した後、レオスやひふみの理念に共感し、2019年レオスへ転職。レオスでは経営企画を経験した後、営業本部に異動し、現在はダイレクト営業部、パートナー営業部、未来事業室を兼務。日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)。

やっぱり気になるみんなの動向

「投資と上手に付き合う方法」の第3回です!いつもご覧になっていただき、誠にありがとうございます。
今回は、「投資のイメージ」というテーマについて語ってみたいと思います。

投資に限らないことですが、ほかの人はどうしてるんだろう?ほかの人はどう思っているんだろう?と気になることはありますよね。
投資についても色々とほかの人の意見を調べたり、周りの人に聞いたりして参考にされた経験のある方も多いのではないでしょうか。

当社では、定期的にアンケート調査を実施して、投資信託に関する意識などを調べています。今回はこのアンケート結果を基に、日本全国の皆様の投資に対する考え方などを見ていこうと思います。

アンケートの概要は以下のとおりです。
調査委託先:株式会社マクロミル
実施期間:2021年2月25日~2021年2月26日
調査対象者:全国20歳から69歳までの男女のマクロミルモニタ
回答者数:4,160名
調査方法:インターネットリサーチ

投資信託の認知度は?

投資信託の認知度

アンケートにご回答いただいた方の中で、投資信託を知っているとご回答された方は全体の64.9%でした。
3人に2人くらいの割合で投資信託が知られているということですね。
個人的には結構うれしい結果だと思っています。認知度の最も低い女性20代でも、過半数の55.6%が投資信託をご存知のようです。
また、男女ともに年代が高いほど認知度が高い傾向にあるのが見て取れる一方で、男性20代は男性30代、男性40代よりも高い数値になっていますね。特に若い男性に投資信託の認知が広がっているようです。

投資信託の保有経験率は?

投資信託の過去5年間の保有経験率


アンケートでは、過去5年間の投資経験もお伺いしていたのですが、その中で、投資信託を過去5年間で実際に保有したことがあると回答した方は、全体の22.0%でした。認知度が64.9%だったので、投資信託を知っているという方で保有に至った方は3人に1人くらいですね。
認知度ではそこまで男女差は大きくなかったと思うのですが、保有経験があると回答された方の割合になると、途端に男女差が大きくなっているのが分かります。特に女性の20代、30代、50代の保有経験率は、それぞれの年代の男性の保有経験率のおよそ半分程度です。女性の方は実際に投資するかどうかをより慎重に判断されているのかもしれませんね。

投資信託のイメージは?

投資信託のイメージ

投資信託のイメージについて、投資信託をご存知だった方にお聞きしたところ、全体として、「簡単に始められる」とお答えいただいた方は、「始めるまでのハードルが高い」とお答えいただいた方の2倍程度になりました。
投資信託は始めるまでのハードルが低い商品と思っていただいているということですね。
ただ、性別、年代別でみますと、女性の30代から50代までの方で2つの回答がほぼ同じくらいの数値になっています。先ほどの投資信託の保有経験に関する質問の回答でも、こちらの年代の方は比較的保有経験率が低い傾向にあったので、投資信託を始めるにあたって、何か障害をお感じになられているということだと思います。
具体的に、どういったことがハードルになっているか、今後ともぜひ調査して投資を始めたいという方がより気軽にその一歩を踏み出せるようにしていきたいですね。

投資を始めたきっかけは?

投資や資産運用を始めるきっかけとなったライフイベント(上位3つ)

※回答のうち、「特にきっかけとなったライフイベントはない、なんとなく」は除外しています。

投資信託に限らず、何らかの投資や資産運用を始めるきっかけとなったライフイベントについて投資経験者の方にお伺いしたところ、全ての年代で「収入の減少」がランクインしました。
収入が減少したことで、投資による収益を生活資金や将来の老後資金にあてようと考える方が多いようです。
30代から50代は3位まですべて収入に関することになっています。
20代だと、就職や結婚といった回答がランクインしています。長期のライフプランがある程度見えてきたところで投資をスタートされることが多いのかもしれません。
60代だと1位は退職ですね。退職金の運用で悩まれている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

投資の理由・目的は?

投資や資産運用をしている(していた)理由・目的(上位3つ)

こちらも投資信託に限らず投資経験者の皆様にお伺いした質問ですが、投資や資産運用をしているまたはしていた理由・目的についての回答を見ると、全ての年代で「老後の生活資金のため」が上位です。
「余剰資産の運用のため」も2位か3位には入っていますね。
20代や30代の比較的若い年代でも、老後のことを考えて長期のスパンで投資や資産運用を行なっていることが分かります。
また、特に使う予定のない資金をとりあえず運用するという行動も年代を問わず広がっている様子が見て取れます。投資はリスクがあり、当然損失が発生してしまう可能性もあります。
そのため、もし損失が発生しても生活に困ることがないよう、余裕資金で投資をするというのは合理的な行動と言えます。

みんなの動向も参考に、しかし惑わされずに

いかがでしたでしょうか。今回はアンケート結果を皆様と一緒に見ていく回にしてみました。
納得のいく結果もあれば、意外な結果もあったのではないでしょうか。
個人的には、投資を始めたきっかけで収入の減少と回答される方が多かったところが意外に感じました。
前の章でも書きましたが、投資は損失が生じる可能性があるものなので、収入が減少して余裕資金が少なくなっている中で無理にリスクを取りすぎてしまうと、相場が急変したときなどに、ライフプランに思わぬ変更を加えないといけなくなってしまうかもしれません。もちろん、収入が減少したときに投資を始めるのがダメということではありませんが、ご自身の資産の状況や投資目的などを鑑みてリスクをコントロールすることがより重要になってくると思います。

また、投資の理由・目的で、「老後の生活資金のため」と回答する方が多かったのも印象的でした。
ぜひ長い目で資産形成をしていただければと思います。
最後に、投資でも、他の方がどうしているかを参考にすることは有益なことですが、気にしすぎるあまり他の意見に惑わされないようにすることも大切です。
投資を検討するにあたっての本来の動機や目的を見失わずにいれるとよいですね。
投資をするかどうか迷われている方などには今回の記事が参考になれば幸いです。


※当記事で使用したデータは全て株式会社マクロミルの調査結果に基づくものです。
※当記事のコメント等は、掲載時点での個人の見解を示すものであり、市場動向や個別銘柄の将来の結果を保証するものではありません。ならびに、当社が運用する投資信託への組み入れ等をお約束するものではなく、また、金融商品等の売却・購入等の行為の推奨を目的とするものではありません。

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