映画プロデューサーとファンドマネージャーの共通点 つみたてキャラバンレポートvol.42 @愛知県
3月19日(日)、愛知県名古屋市にて「つみたてキャラバン@愛知」を開催しました。
今回つみたてキャラバン@愛知をレポートするのは、「つみたてキャラバンレポーター」、営業部の井波です。普段はひふみの直接販売のお客様向けの企画、情報発信等を担当しています。名古屋には両親が新婚時代に赴任していたり、親族や友人が住んでいたりと縁があるのですが、コロナ禍の間は訪れる機会がなく、久しぶりの訪問でした。
【メンバー紹介】
八尾 尚志(やつお ひさし)株式戦略部
ひふみワールドのシニア・ファンドマネージャーとして運用を担当しております。レオスに入社して早10年目を迎えます。
仲木威雄(なかき たけお)総合企画本部
「チーフ・リスナー」として活動しています。長期投資やつみたて投資への想いの熱さは社内随一です。Spotifyのポッドキャスト「ひふみの耳倶楽部」で「仲木威雄の蒸発大陸」好評配信中です!
佐藤 望未(さとう のぞみ)営業部
営業部に所属しており、普段はレオスでの直接販売のお客様向けに企画等を担当しています。
野口 雅弘(のぐち まさひろ)営業部
東京の下町で生まれ育ちました。前職で個人、法人の営業を信託銀行で経験した後にレオスに入社しました。出張先の地酒は必ずリサーチします。色々な世代の方とお酒を酌み交わしながら話すのが好きです。
名古屋の“モーニング”が食べたい
セミナーは昼過ぎからでしたが、私は少し時間に余裕を持って午前中に名古屋に到着しました。お目当ては喫茶店の“モーニング“です。
名古屋では、朝の時間帯に喫茶店でコーヒーなどの飲み物を注文すると、トーストや卵といった軽食が付いてくるそうです。東京でも喫茶店でコーヒーとトーストを食べることはできるのですが、“モーニング“といわれると、なんだか非日常感があって楽しそう!!
会場の近くに、トーストサンドがおいしいと評判の喫茶店があったので、行列に並んで、私もおいしいモーニングを堪能しました。知らない街でお店を探して行列に並ぶというのも、旅の醍醐味のようでとても楽しかったです!
投資はマネーゲーム?
セミナーの開始時間が近づいてくると、お客様が続々と来場されました。
昔からのひふみのお客様が早めに来て私たちに話しかけてくださって、なんと会場前で一緒に他のお客様の誘導を手伝ってくださいました。そのお気持ちがとても温かく、セミナーが始まる前から私は感謝の気持ちでいっぱいになりました。
親子や夫婦、友達同士でご来場くださった方々も多く、会場は満席近くなりました。
前半は、ひふみワールドのシニア・ファンドマネージャーの八尾と、チーフ・リスナーの仲木が講師を務めました。
八尾からは、世界中の企業を調査し、運用するときにどんなことを考えているのか、昨今のインフレ、円安の背景や影響について等、運用の現場で日頃考えていることをお話ししました。
仲木からはつみたて投資を継続していくことの大切さ、値下がりしたときに不安にならないために自分が何に投資しているのかを理解する、といったつみたて投資や投資をするときの基本的な考え方をお話ししました。
セミナー終了後、質疑応答でいくつかの質問に答えしました。
ある若いお客様が「投資ってマネーゲームだと思っている人も多いと思いますが、そういう考えについてどう思いますか」と質問してくださいました。
八尾が「僕らは、投資は社会を良くするもので、社会貢献だと思っているし、長期投資が王道だと思っていますが、市場には色々な人がいて、中には投資はマネーゲームだ、と思っている人がいるのも事実ですね。そして、そういう考えで短期的な目線で投資をすること自体を悪いことだとは全く思いません。
市場に流動性がなければ買いたい時、売りたい時に売れないし買えません。だから短期的な売買は長期投資家に売買の機会を与えているとも言えます。結局、マネーゲームとして入ってくるお金だってぐるぐる回って、世の中に流れを作っています。
また、初めはマネーゲームだと思って投資を始めて、続けるうちに投資の本質に近づいていくという経験をする人もいると思います。つまり、どんな考えであれ、市場に参加することは社会を良くすることに繋がっていると思います。ぜひ、色々な考えの人に市場に参加していただいて、どんどん投資をしてもらいたい、と思っています」とお答えしました。
映画も投資も、世の中の半歩先を行きたい
後半は、八尾と仲木に加えて、2022年8月に公開した映画「異動事例は音楽隊!」のプロデューサーを務めたギャガ株式会社の横山和宏さんにゲストとしてご登壇いただき、3人で「映画製作からみる地域経済と投資」をテーマにお話ししました。
レオスは昨年、映画「異動事例は音楽隊!」に協賛し、仲木は撮影地だった愛知県豊橋市にも何度か訪れ、横山さんと交流していました。
>>>映画協賛の経緯については「ひふみラボnote」でご紹介しています。
まずは横山さんから、映画プロデューサーの仕事とは何か、映画作りはどういう段取りで進むのか、豊橋市が映画の撮影によく選ばれる理由や、映画をヒットさせるためにどんなことをするのか、といった、映画作りのリアルに迫るお話しをしていただきました。
八尾は、大学生の頃に毎日2本映画を見ながら勉強もバイトも頑張っていたという映画オタクでもあり、横山さんのお話しに興味津々で、仲木と一緒に色々な質問をしながら進行しました。
中でも印象的だったのは、「映画を作るときに大切にしていることは?」という質問に、
横山さんが「“後押しするもの”、というのは、私の映画作りの軸としてあると思います。映画を観て、何か違うことをやってみようかな、と思えるものがいいですね。なぜかというと、私自身、若い頃に観た映画で「これってありなんだ」と自己肯定した記憶があるんです」とおっしゃっていたことでした。
横山さんの“後押しするもの”という軸は、人と未来の可能性を信じて投資をしている私たちの姿勢と通じるものがあると感じました。
また、「どうやって映画のネタを探すのか」という話題の中で、横山さんが「毎週、企画会議をしていて、プロデューサーが順番に企画をプレゼンするんです。ヒットすることはもちろん目標なので、流行っている作品やテーマを選ぶことは必要なんだけど、どうしても自分が好きなジャンルのネタというのはいつも温めていて、たまにプレゼンしますね。これ今出すの?って、笑われちゃうこともあるんだけど」と話しました。
その話を受けて仲木が八尾へ「八尾さんはどうやって投資先を探して、組み入れ銘柄を決めているんですか?」と尋ねました。
八尾は「組み入れ銘柄を決めるときは、ポートフォリオに穴が開いてないか?という目線で考えています。もちろん、個別銘柄でこの企業の株を買いたい、とかいう想いはあるんです。けど、実際に投資するかどうかを決めるときというのは、手持ちのカードを、いつ場に出すか?ということを頭の中で考えています。
だから、今、人気のないセクターもカードとしては持っている。ポートフォリオにずっと入れているわけではないけれど、ネタ探しはずっとしていて、温め続けています。相場の流れの半歩だけ先をいかないといけないんですよね。一歩、二歩先だと相場が追いつかなくて、負けてしまうんです。」と話すと、横山さんは「映画作りもそうです。時代の半歩先を行きたい。先を見据えたものを作りたいですが、早すぎてもダメなんですよ」とうなずいていました。
映画と投資は違う世界ですが、共通点やシンクロする部分も多くあり、私も大変興味深く3人の話に耳を傾けていました。
前半と後半を合わせて約2時間という長丁場のセミナーでしたが、普段はなかなか聞けない話も多く、体感としてはあっという間に終了の時間となりました。
終了後も、数人のお客様が会場に残って、横山さんとレオスメンバーに個別に質問をしてくださいました。
まだまだ終わらない名古屋の夜
セミナー終了後、レオスメンバーは名古屋駅の中にある鶏料理屋さんで、冷たいビールで乾杯し、名古屋名物「手羽先」を山盛りでいただきました。
甘じょっぱい味付けに皮はカリカリで身はジューシーで、とてもおいしかったです!
今日のセミナーの感想や、日頃の業務の中で思うこと、これからについて熱く語り合いました。なかなか名残惜しく、新幹線の予約を取り消しては取り直し、なんとか帰路につきました。
前職時代を含めると企業取材や工場見学などそれこそ数えきれないぐらいに名古屋にはお邪魔していますが、毎回(美味しいものを含めて)発見が多く名古屋の奥深さを実感しています。最近では「お金のまなびば!」での大須商店街訪問が非常に印象に残っています。久しぶりにリアルでお客様にお会い出来たのが一番楽しかったですね。
映画プロデューサーは、素材を見つけ、資金や人を集めて興行することを繰り返す。まるでシリアルアントレプレナーですね。横山さんのお話から映画製作の魅力を感じ取っていただけたのではないかと思います。
今回のキャラバンには担当している販売パートナーさんにも参加していただきました。
長年当社セミナーなどに参加してくださっている方でしたが、こういったコラボ企画でのセミナーは非常に楽しかったとコメントをいただききました。
引き続き、各地でコラボセミナーを実施したいなと思っております。
今回のキャラバンは、映画という軸から投資が皆さんの身近にあると感じていただきたいと思い企画しましたが、映画と投資は親和性がある組み合わせだったように思います。今後も、こういった機会を作って皆様に投資の面白さをお伝えしていきたいと思います!
セミナー終了後、2人組の若い方からご質問をいただき、投資の始め方について直接お話ししました。参加者の皆さんが疑問を解消できて、投資を始めるきっかけとなれたなら嬉しいです。愛知の皆さん、ありがとうございました。おいしいものを食べがてら(笑)、また伺います。
(レポート:営業部 井波)
※当記事のコメントは、個人の見解です。当社が運用する投資信託や金融商品等の売却・購入等の行為の推奨を目的とするものではありません。