ひふみの社会科見学「株式会社カチタス 熊谷周辺・物件見学ツアー」開催レポート
独自のノウハウにより空き家である中古物件を仕入れ、その物件をリフォームし付加価値をつけることで、新築物件よりも安価に住宅販売をしているのが株式会社カチタスです。
地域に埋もれてしまっている家や、現状のままでは一般的には流通しづらい家に対しても、潜在的な価値を見出し、新たな物件として再生させることで、地域の活性化・発展への支援を続けています。
2025年2回目の「ひふみの社会科見学」では、埼玉県の熊谷・行田エリアを訪問し、カチタスさんが販売する物件の見学を行ないました。
ひふみの運用チームの中で株式会社カチタスを担当するのは、小型株式戦略部のシニア・アナリスト大城 真太郎です。今回の社会科見学に向けて、熊谷周辺の調査をするなど入念に準備を行ないました。
2025年1回目のひふみの社会科見学「株式会社アシックス スポーツ工学研究所」のレポートはこちら>
「ひふみの社会科見学」とは?
「ひふみの社会科見学」とは、投資信託「ひふみ投信」の残高をお持ちの個人投資家の方が、レオス・キャピタルワークスのメンバーと一緒に、実際に企業へ訪問し、現場の空気や働く人、商品、サービスなどに触れ、経済や投資、企業を身近に感じていただく見学会のことです。
“投資する”ことは単にお金を出して金銭的なリターンを得ることだけではありません。投資の本質とは、企業活動とそこに関わる人々を応援し、経済全体へ貢献していくことです。訪問先の企業で働く方の思いや企業の持つ技術力などに直接触れながら、その一端を体感いただくことが目的です。
マイクロバスに乗り込んで物件見学スタート!
当日は熊谷駅に集合し、バスで物件へ移動します。2台のバスに分かれ、計3軒の物件を周る行程です。
見学する3軒の物件は、①リフォーム後の完成物件、②リフォーム中の物件、③成約済のリフォームが完成している物件です。
カチタスさんからは、IRを担当する経営企画室の社員の方が1名ずつ、それぞれのバスに乗車しています。車中では企業紹介や、物件の説明をしてくださいました。2号車の担当は、カチタスの経営企画室兼ESG/サステナビリティ推進室・室長の横田明久さんです。今回は2号車が訪れた順に、物件ツアーをご紹介します。
リフォームが完成した物件を見学
始めに①リフォーム後の完成物件に向かいます。
物件の前で、この物件を担当しているカチタス熊谷店の営業担当の野口さんが待っていました。野口さんと横田さんが2人で、物件の外や中を案内してくださいました。
カチタスさんでは、物件の仕入れ・リフォーム・販売までをひとりで担当されるとのこと。「だからこそ、担当物件に対する思い入れが強いです」と仰っていました。
こちらの物件は、築54年になります。カチタスさんが取り扱う物件は、築30年から40年のものが多く、今回見学させていただいた物件はかなり築古とのことでした。事前にバス車内で横田さんから物件の概要をご説明いただいていた私たちは、「いくらリフォームをしたとはいえ古さが目立ってしまうのでは…」と、なんとも言えない空気の中で1件目へ到着しました。
バスが物件に到着し、実際に目の当たりにしてみると、外壁は綺麗に塗りなおされ、古さを感じませんでした。さらに玄関から一歩入ると、明るく清潔感のある内装に驚きました。
キッチン周り・水周り含め、今どきのしつらえでした。お客様の「おー!」と感嘆の声が聞こえます。また、この戸建ては近隣の新築物件よりもかなりお安い値段であることに驚いている様子でした。
雨漏りが1階へ影響してしまうことから、従来2階にあったベランダは取り外した一方で、屋根瓦は当時のままです。金属瓦を一から作り、改めて貼りなおすよりも、当時の瓦のほうが雨漏りに強い、ということもあるそうです。既にある家の良いところを残しつつ、いまのニーズに応えていくというリフォームに対するこだわりが垣間見えました。
綺麗で広く明るい室内と、魅力的なお値段に、レオス社員も一瞬仕事中であることを忘れて、「もしここに住んだら、子ども部屋はこっちかな…」と思わず自分が物件を買うことを妄想していました。(笑)
しかし、不動産の素人である私たちには、完成後の物件を見ただけではリフォームの過程をイメージするのは難しいものです。続いて②リフォーム中の物件に向かいます。
リフォーム中の住宅はどんなもの?
実際に購入された家はどんなもの?
さて、2軒の見学を終え、最後に、引渡し前の③実際に購入されたリフォームが完成している物件へ向かいます。途中トイレ休憩をはさみつつ、引き続きバスで移動です。
移動中には、シニア・アナリスト大城真太郎が用意した「熊谷周辺クイズ」を開催しました。大城は、この社会科見学に向けて熊谷周辺の事前調査も行なっており、仕事が終わると頻繁に熊谷に寄り、その結果「行きつけのバーができた」とのことでした!(笑)
いろいろな「地元クイズ」をお客様に出題しましたが、そのうち「行田市が国内生産数一位を誇るものは?」という問いに対して、「足袋」と即答されたお客様へ、車内から大きな拍手が送られていました。
最後のクイズの正解者にも拍手が起きたタイミングで、成約済の引渡し前の物件へ到着です。
直前にリフォーム中の様子を見ていることや、終盤になりだいぶ場も和んでいたこともあって、お客様からカチタスさんへたくさんの質問が飛んでいました。
「このドアとこのドアの高さが違うのはどうしてか?」
「このスペースは何の用途で使うものなのか?」
「この物件も板をすべて剥いでシロアリなどの検査をしたのか?」……。
シロアリについては、もちろん全物件で検査をしているそうです。どんな質問にも真摯にご回答いただきました。
アナリストの取材を体験!カチタスってどんな会社?
すべての物件見学を終え、熊谷駅前に戻ってきました。
ここからは駅前の貸会議室で、シニア・アナリストの大城からカチタスの横田さんに、経営について質問を行ないます。
石材の取り扱いから始まったカチタスさんの歴史が、どのような経緯で現在の中古住宅を取り扱う業態になり成長してきたのかということや、地域貢献などに関する考え方なども聞くことができました。
また、特に不動産・買取再販業界は、業界特性として販売後のクレームが多い産業なのだそうですが、そのクレームを少しでも減らしていくための工夫を行なっていることを詳しくお話していただきました。クレームが減ることで離職率が下がり、物件の品質も高いレベルで担保できるようになってきていることなど、カチタスさんの強みについて、横田さんから熱くご説明いただきました。
クレームを「改善の機会」と捉え、社内で「なぜこのようなクレームが発生したのか」「このクレームはどう改善すればよいか」「再発防止策は」といった会議を、定期的に、幹部が集まり行なうとのことでした。
このように、クレームに関する考え方、対処方法、そこから会社の発展・還元につなげる話は、どんな企業においても、共通する話でもあります。お客様は、とても真剣にお話を聞いていらっしゃいました。
大城が横田さんに対して、取材するように質問を投げかける形式は、ひふみが投資先企業へ取材している様子を再現したものです。日頃、アナリストが取材をしている雰囲気を、ひふみのお客様に体験していただきたい、という想いを込めて実施しました。企業取材の現場を体感していただけたのなら、私たちとしては嬉しい限りです。
約3時間でのバスツアー後でお客様にはお疲れもあったかと思いますが、会場では挙手での質問もたくさんいただき、時間の許す限りお答えしました。
カチタスさんとレオス、そしてお客様が一体となり、白熱した雰囲気でイベントは終了しました。
以下に、アンケートでいただいた感想を一部ご紹介します。(読みやすいよう一部文言を修正しております。)
- 仕掛中・完成後の現場を見学し、カチタス営業を承知するとともにひふみの地に足をつけた運営姿勢をより理解できました。
- カチタスさんが中古住宅買取・再販事業において、圧倒的シェアを維持している理由の一端を垣間見たような気がしました。
- カチタスさんの世界観の実現に向けて、従業員の皆さんが真摯に取り組まれている姿が印象的でした。
- 地元埼玉での土曜日開催もあり、社会科見学に初エントリーさせて頂きました。抽選に当たり参加が出来た事がとても嬉しく思いました。有難うございます。レオスさん、カチタスさんの社員皆様の仕事に対する姿勢がとても印象的で益々応援したくなりました。これからもひふみホルダーがワクワクする様な企画を楽しみにしております。今後ともよろしくお願いいたします。
- ひふみの社会科見学は今後も開催いただけるとうれしいです。
- 運営に携わった皆さま、お疲れさまでした。カチタスさんへの理解が楽しく深まりました。このような機会を設けていただき、ありがとうございました。消費行動が変わるきっかけになると思います。今後も社会科見学に参加したいと思います。よろしくお願いいたします。
*****
今回、株式会社カチタスの皆様のご協力のお陰で、「ひふみの社会科見学 カチタス物件見学ツアー」を開催することができました。「ひふみの社会科見学」の企画趣旨をご理解いただき、物件選定や当日の案内のみならず、行程・休憩場所の選定など、様々な面で多大なご協力をいただき、誠にありがとうございました。
また、今回は、会社や工場を訪問するのではなく、街中をバスで巡る形式でしたので、バスの運営会社の方、そして貸会議室の方にもお力をお借りし、実現できました。誠にありがとうございました。
お越しいただいたお客様、抽選で残念ながら参加できなかったお客様、いつも社会科見学を楽しみに待っていてくださるすべてのお客様に、改めてお礼を申し上げます。
お客様がひふみに預けてくださった大切なお金が、どんな投資先に届いて、その企業の事業がどのように社会に貢献し、企業が生んだ利益がお客様と社会にどのように還元されているのかを実感していただく機会として、今後も私たちは「ひふみの社会科見学」を実施してまいります。
*****
今後の「ひふみの社会科見学」の予定は、順次セミナー・イベントページに公開してまいります。また、メールマガジン等でも開催予定をご連絡しますので、どうぞお楽しみに!
お申し込みにはひふみの直販口座でひふみシリーズを保有していることが条件となります。事前に口座開設をされますと、「ひふみの社会科見学」へのお申し込みがスムーズです。
*****
※当記事内の肩書はイベント開催当時のものです。
※当記事のお客様のコメントは、事実に基づく特定のお客様ご個人のご感想、ご見解ではありますが、当該お客様もしくは当社が市場動向、当社運用ファンドおよび当社ファンドに組み入れられる個別銘柄の将来の結果ならびに当社の今後の業務等について保証もしくはお約束するものではありません。ならびに、特定の個別銘柄の当社運用ファンドへの組み入れ等をお約束するものではなく、また、当社運用ファンドを含む金融商品等の売却・購入等の行為の勧誘もしくは推奨を目的とするものではありません。