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投資のプロが教える『市場暴落』への不安と向き合う2つの考え方

昨今、株高の報道が続いていますが、株価が上昇のときにこそ、「いつか株価が大幅に下落してしまうのではないか」、「これはバブルではないのか」という不信感を感じてしまう方も少なくありません。株価が暴落したとき、投資のプロは何を考えどのように行動しているのでしょうか。今回は、ひふみシリーズ最高投資責任者の湯浅が考える“暴落への備え方”と、ひふみの運用チームが資産を守るために実際にどんな行動をしているかについてお伝えします。

※当記事は2026年1月16日開催の「ひふみアカデミー」より一部を編集しております。

〈語り手プロフィール〉
代表取締役副社長 CIO(最高投資責任者)
ひふみワールド 運用責任者
湯浅 光裕 ゆあさ みつひろ
1990年ロスチャイルド・アセット・マネジメント入社、1993年日本株運用ファンドマネージャー就任、ロスチャイルドグループが海外で募集したユニットトラスト、年金資金の運用を担当する。2000年、ガートモア・アセットマネジメント入社、中小型株ファンドの運用担当。2003年、レオス・キャピタルワークス創業、取締役就任(現任)。投資信託「ひふみ」シリーズ最高投資責任者。シニア・ファンドマネージャーとして活躍、国内外資産運用業界について造詣が深い。

暴落はいつ来るかわからない

投資を長く続けていれば、どこかで市場の暴落に直面する可能性があります。歴史を振り返ってみても、短期間で下落率が数十パーセントを超えるような大きな下落が何度も発生しています。そして、そのような市場の暴落がいつ来るのか、タイミングを正確に読むことはほぼ不可能です。

暴落が発生すると、多くの方が不安に感じると思います。ご自身の大切な資産が、短期間のうちに大きく目減りするのですから当たり前なことです。
そのような大きく市場が下落した局面を乗り切るために、次の2つの点を意識していただきたいと考えています。
1. 最も避けるべきことはパニック売りをして投資をやめてしまうこと
2. 暴落は資産をふやすチャンスにもなり得ること

最大の失敗は、恐怖に負けて「市場から退場すること」

暴落が起きた局面で最も避けるべきこと、それは「パニック売りをして、投資をやめてしまうこと」です。
過去の歴史をさかのぼると、株式市場は大きな下落が発生した後も、時間をかけて必ずそれ以上の高値へと回復してきました。投資を継続していれば、暴落後の回復局面における価格上昇の恩恵を受けることができます。

(期間)2020年1月6日~2025年12月30日
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一方で、保有している株式や投資信託などのリスク資産をすべて売却して、投資をやめてしまった場合はどうでしょうか。
確かにそれ以上、損失が拡大する心配はなくなります。しかし、投資を再開しない限り、被った損失を取り返すことは難しくなります。損失を抱えたまま投資をやめてしまう行為は、損失を取り返すチャンスを自ら手放すことだといえます。
資産が一時的に減ることではなく、市場から退場してしまうことこそが投資における最大の失敗なのです。

ひふみの運用チームが実践する暴落時の投資

投資で利益を上げる方法のひとつが“安く買って、高く売る”というものです。この考えに基づくと、市場が大きく下落している局面は、将来の成長が期待できる株式を安く買うことができるチャンスであるといえます。
先ほどお伝えした通り、過去に起きた市場の暴落では、その後に暴落以前の価格以上の水準まで値上がりしてきました。みんなが下落を恐れて、売りが売りを呼ぶような暴落時であっても、長期での成長が期待できる企業の株式を見つけて割安で購入することができれば、将来的には大きなリターンが期待できるのです。

私たちが運用する「ひふみ投信」や「ひふみワールド」は、現金の組入れ比率を最大50%まで引き上げることができます。
市場の下落が警戒されると、運用者の判断で現金の組入れ比率を大きく上げることがあります。現金の組入れ比率を上げることで、基準価額の下落をできるだけ抑えることを目指します。

そして、現金をふやす狙いはもうひとつあります。それは、前述した通り、暴落が発生した際にふやしておいた現金を使って成長が期待できる銘柄に割安で投資することです。
日頃からひふみの運用メンバーは成長が期待できる銘柄を発掘できるようリサーチ活動を行なっています。そうして見つけてきた銘柄の中から市場の下落後に中長期的に成長が期待できる投資先を見極め、投資をしていきます。

暴落も共に乗り越える投資信託を目指す

私たちひふみの運用メンバーは、暴落という危機においても、少しでもお客様からお預かりした資金を減らさないように、そして下落が落ち着いた後にできるだけ良いリターンをお返しできるように最善を尽くします。
同時に、率直に申し上げて、市場が暴落したタイミングでお客様が投資信託を売却してしまうと、私たちができる対策はどれも効果が小さくなってしまいます。投資信託の解約が一度にたくさんあると、せっかくファンド内で保有比率をふやした現金もお客様に解約代金を支払うために利用せざるを得なくなります。
お客様の資産を暴落から守り、次の上昇相場に乗るためには、市場から退場せずに投資を続けていただく必要があるわけです。

私は常日頃から、暴落に対する考え方をお客様にお伝えするようにしています。暴落を乗り越えるためには私たち運用メンバーだけでなく、お客様の忍耐力も必要となるからです。もちろん、運用成果に対する責任はすべて運用者が果たすべきものであり、そこから逃げるつもりは全くありません。ただ、お客様が暴落を乗り越えるためには、“ここで投資をやめるか、継続するか”というお客様ご自身の判断も関係することはお伝えしたいと思います。
私たちひふみシリーズは厳しい相場に直面しても、お客様の資産形成に貢献し続け、共にピンチを乗り越えられるような投資信託を目指していきます。

ひふみシリーズの運用メンバーが月次の運用報告を行う「ひふみアカデミー」。毎月の運用報告を行なうだけでなく、旬のトピックや注目分野、投資に対するマインドなど、ひふみシリーズの運用メンバーが“今、考えていること”をお伝えする場でもあります。
本連載では、毎月のひふみアカデミーからトピックを厳選してお伝えしていきます。
「ひふみアカデミー」は動画でもご覧いただけます。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLkwGm3S_gh8S2ze4qSie9yAjrJidz3_7t

※当記事のコメント等は、掲載時点での個人の見解を示すものであり、市場動向や個別銘柄の将来の動きや結果を保証するものではありません。ならびに、当社が運用する投資信託への組み入れ等をお約束するものではなく、また、金融商品等の売却・購入等の行為の推奨を目的とするものではありません。 

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