運用メンバーインタビュー

国内株式戦略部 アナリスト水瀬 公脩みずせ きみのぶ

2017年に大学を卒業後、いちよし証券に入社しリテール営業や機関投資家営業に従事する。 2024年2月にBlue Swell Asset Managementに転職したのち、11月にレオス・キャピタルワークス入社。

「企業調査は学びの連続。行動し、視野を広げます。」

就職活動のとき、「お金に詳しくなれば、将来どこでも生きていけそうだ」という漠然とした理由で金融業界を志望しました。最初に入社したのは証券会社で、個人のお客様への営業を2年半担当したのち、希望していた機関投資家営業の部署に異動しました。実はその時に、レオスの担当をしていました。
機関投資家営業の頃は、成長性の高い企業を発掘してお客様に情報提供することが仕事でした。企業調査をする意味では、アナリストの仕事と似ていると思います。
その後、ヘッジファンドへの転職を経て縁あってレオスに入社し、国内株式の運用・調査を担当しています。

時代の変化がつくるビジネスの潮流

私は現在、地方銀行・証券・ゼネコン・タイヤ・食品関連など、幅広い分野の調査を担当しています。長らく続いた低金利時代が終わり、利上げ方向に動いていることもあり、銀行株に注目が集まっています。また、人手不足が深刻化する中で建設業界も見直されつつあります。円安の進行や地政学リスクによりサプライチェーンの国内回帰が促され、国内に工場を建設する流れにありますので、為替リスクが少なく国内で完結するビジネスモデルが評価され始めている印象です。
アナリストの仕事は、時々の社会の動きや変化を丁寧に捉えていくことです。これまで注目されてこなかった業界が、時代の変化によって再び脚光を浴びている感触があり、そうした“流れの転換点”を肌で感じられるのもこの仕事の醍醐味だと思います。

企業調査で意識しているのは「適切な距離感」

企業調査を行なう際に意識しているのは、あえて深入りしすぎないことです。
関わりが深くなるとどうしてもその企業に愛着が湧き、株式を売るべきタイミングで売却できないなど、冷静な判断がしづらくなってしまいます。だからこそ常にニュートラルな視点を持ち、数字を基に投資判断するようにしています。
もちろん、魅力的な企業や面白いビジネスモデルに出会うとワクワクしますが、そこに投資家としての距離感を保つのが大切だと思っています。

投資も旅も、好奇心が原動力

日本企業の取材で、海外出張にも行きます。2025年はヨーロッパ各国を巡り、アサヒグループホールディングス※の子会社であるBirra Peroni (イタリア)の工場や、日清食品ホールディングス※の子会社であるハンガリー日清さんに取材で訪問しました。ヨーロッパでは各地にオリジナルのビールが根付いていて、日本のビールをそのまま持っていっても売れません。アサヒさんは現地の企業を買収することで、事業を展開しています。一方で日清食品さんは、日本と同じ日清ブランドのカップ麺などを現地で製造・販売しています。
仕事に限らず、プライベートの海外旅行でも街の市場やスーパーマーケット、日本企業が出店しているレストランに行ってみることが多いです。タイでは味の素さんがローカル限定の調味料を展開していて、なんとシェア9割を誇るそうです。それがまた美味しくて、私はいつもお土産に買って帰ります。東南アジアでは日本の寿司やラーメン、うどんのチェーン店が人気です。
食品の分野では海外で活躍している日本企業が多く、現地でしか出会えない発見を通じて、日本企業の海外展開やブランド力を実感することがあります。自分の目で見ることで、データだけでは見えない強みや課題が浮かび上がることも多いですね。

私は株式投資が好きなんですよね。旅行が大好きで国内外問わずよく出かけますが、訪れた先でもやっぱり企業調査のようなことをやっています(笑)。その地域や国で新しい発見・体験があると楽しいです。投資も旅も、自分の視野を広げてくれる大切な“学びの時間”といえます。

(最後に、お客様に一言お願いします)

今後は、国内にとどまらず海外企業の調査にも挑戦していきたいと思っています。これまで見てきた日本企業の海外展開を踏まえて、グローバルな視点でのリサーチを深めたいです。
そして何よりも、ひふみを応援してくださるお客様に喜んでいただけるような企業を発掘し、パフォーマンスに貢献できるよう努めてまいります。


※当記事のコメント等は、掲載時点での当社の見解を示すものであり、市場動向や個別銘柄の将来の動きや結果を保証するものではありません。ならびに、当社が運用する投資信託への組み入れ等をお約束するものではなく、また、金融商品等の売却・購入等の行為の推奨を目的とするものではありません。