運用メンバーインタビュー

運用本部 副本部長 兼 株式戦略部 部長 シニア・アナリスト妹尾 昌直せのお まさなお

2002年大学卒業後、新卒で外資系信託銀行、バークレイズ・グローバル・インベスターズ(現ブラックロック)、三井住友アセットマネジメント(現三井住友DSアセットマネジメント)、SOMPOアセットマネジメント等複数の運用会社を経て、2021年1月にレオス・キャピタルワークスに入社。株式戦略部にてシニア・アナリストとして企業調査を行う。

「未来を想像できるのが投資の面白いところです」

アナリストの仕事では、大きな会社からまだあまり知られていない会社まで経営者やそれに近い人とお話しできる機会があります。お会いする方々は長期的な目線で会社の将来像を描きつつも、その長い時間軸の中で今すべきことは何かを考えて行動している方が多く、業界のプロが考えている未来像/将来像が垣間見えることに面白さを感じています。
成長する会社への投資の必要性を強く感じた就職活動時代

私は大学へ進学する前は金融や経済とは違う分野に興味を持っていました。ある日、たまたま立ち寄った本屋で巨大ヘッジファンドや運用業界について書かれた本に出会い、それをきっかけに経済学部に進学をしました。運用業界について何も知らなかった自分にとっては、巨額のお金が派手に動きまわる世界が非常に興味深く、また華やかに見えたのです。

本格的に金融業界へのキャリアを意識したのは就職活動を始めた頃でした。当時は日本の金融機関が過去の遺産に苦しみ、貸しはがしや貸し渋りなどがニュースとして度々話題になっていた頃でした。設備投資や事業継続のためにお金を必要としている会社があるにもかかわらず、そういった会社に融資されないことに違和感を抱きました。

また当時は、「間接金融から直接金融」、「エクイティ・ガバナンス」などが少しずつ話題になり、金融業界が変革しつつある時代でもありました。資金の出し手と受け手をつなげるような金融ビジネス、その中でも自分が経済に興味を持つことのきっかけであった著書で取り上げられていた運用の世界に足を踏み入れました。

リーマンショックで感じた企業を見つけてくる重要性

そんな私が新卒で入社したのは外資系の信託銀行でした。信託部門で年金運用の報告書作成やデータ管理などのバックオフィスを3年半経験し、その後運用会社に転職しました。
転職先の運用会社では、顧客やポートフォリオマネージャー向けにファンドの勝ち負けの要因などを日々分析し、報告する業務を行なっていました。
当時在籍していた運用会社は、レオスのようなボトムアップリサーチによる運用ではなく、クオンツと呼ばれる定量分析に基づいて運用するスタイルでした。私自身そういう運用がかっこいいと感じていましたし、人間の主観や調査に依存せずに結果を出せる運用に魅力を感じていました。
そのような運用を信望する一方で、次第に足を使って調査するようなボトムアップによるアクティブ運用に魅力も感じるようになりました。

そのきっかけはリーマンショックでした。
市場が混乱し、相場環境が強烈に一方向に動いている中において、リターンを出しているアクティブ運用の会社がありました。ストックピックのアクティブ運用の会社でしたが、人が地道に調査することにより、潜在的な期待αの発見機能がアクティブ運用にはありそうだと思い直し、その後クオンツ運用の会社からボトムアップ運用の会社に転身し、アナリストとしてのキャリアをスタートしました。

転身した会社でアナリストとして経験を積み、これからのキャリアを考えていたタイミングで前職時代の同僚から声をかけてもらったことがレオスを受けるきっかけとなりました。
とはいえ、それ以前からも興味は持っていました。メディア等で見る限りレオスの雰囲気は異質に映りましたね(笑)。
レオスに入社してからの感想としては、まず運用チームが若い。やはり若さはエネルギーにつながりますね。世の中や市場が大変な時期であっても若いエネルギーが打破してくれるような雰囲気になりますし、今の流行を嗅ぎとる感受性の強さは非常に頼もしいなと思って日々接しています。また、他の運用会社とは違いセクター制でないにも関わらず、他のメンバーは皆様々な業界や企業についてよく知っているなという印象です。
私はクオンツ運用の会社では運用担当者ではなかったのですが、分析するチームに配属されていたことで、細部まで徹底的に考える経験をさせていただき、数字の裏にある事象を想像し、考える癖はつきました。スタイルや業種こそ違いますが、そういった経験は現在の調査の仕事に非常に役立っています。

見に行くことでわかる数字の裏側や株価の期待感

これまで取材として多くの会社訪問をしてきておりますが、その中でも一社、忘れられない企業があります。
今では超がつくほど有名な米国企業なのですが、その企業がまだ小規模だった時に工場見学に行ったことがありました。
広大な工場の割には製造ラインがまばらで、人もあまりいなく、ほとんど何もない状態といっても過言ではありませんでした。その後その企業の決算が出るたびに「経営計画の進捗は順調です」という情報が出ていたのですが、私にとっては何もない倉庫のイメージが強かったので、半分疑う気持ちもありつつ、繰り返し工場を訪問しました。するとそこには製造ラインが着々と増えているし、性能実験する場所ができ、エンジニアやデザイナーが増えており、確かにその企業が前進していることを肌で感じました。
決算で出てくる数字だけでなく、株価を支える市場の期待感の拠り所を実感できたこの経験は、非常に大きなものでした。

現状はコロナ禍という環境もあり、企業調査において現場に行くことは難しいのですが、会社が発表した数字に対する考え方を取材時に確認することで、その数字の裏に潜む事象を垣間見ることができます。
また、企業活動は数字ではなく、その背景には実際に働いている人がいるわけです。つい数字だけを見て企業分析してしまいそうな中において、取材や工場見学というのは、生身の企業に触れる機会のひとつであると思っています。今後も五感を使いながら調査していきたいですね。

信じてくれる人に報いたい

レオスはお客様との距離が近いですよね。これまでのキャリアにおいて、個人のお客様とここまで距離が近かったことはありませんでした。例えば、オンラインセミナーなどでは、ライブでお客様から質問をたくさんいただきますよね。そういう場面を見るたびに、お客様がしっかりとレオスのことに興味を持って見てくださっているんだなと感じます。
投資信託は日々基準価額が算出され、勝つこともあれば負けることもある商品です。しかし、お客様が持ち続けてくださっているのは、私たちの商品を信じてくださっているからです。ひふみシリーズを信じ、ひふみシリーズのファンでいてくださる方々に報いるためには、パフォーマンスはもちろん重要ですが、自分たちの投資に対する考え方を丁寧にお伝えし、共感いただくことも重要だと思っています。こういったお客様とのコミュニケーションについては、自分にとってのひとつの挑戦でもあり、今後も自分なりのアプローチを模索していきたいです。

(最後に、お客様に一言お願いします)

投資先の企業や産業の未来を共に想像しつつ、その成長を応援し、そしてその果実を、ひふみシリーズを通じてわかちあうことができれば嬉しいです。よろしくお願いします。