運用メンバーインタビュー

小型株式戦略部長
シニア・ファンドマネージャー
並木 浩二なみき こうじ

1998年大学卒業後、日興證券入社。日系証券会社、外資系運用会社にて、日本株のアナリスト・ファンドマネージャー業務に従事する。2024年12月にレオス・キャピタルワークス入社。

「社会とつながる企業を見つけるために」

日本株を調べ続けるということ

大学では経営学を専攻し、授業で出会った教授の影響から証券投資論の面白さに触れ、卒業後は金融業界を志しました。新卒で入社した日興證券、興銀証券では、企業調査を担いながら、日本株の魅力に引き込まれていきました。
それ以来ずっと日本株を見ていますが、近年世界全体で見ると日本株の存在感は小さくなっているかもしれません。それでも日本には、世界的に競争力のある魅力的な企業がたくさんあると私は思います。

調査で大切にしていること

企業を見るときに意識しているのは、「その企業が社会にどう貢献しているか」という視点です。
短期的な利益ではなく、人々の暮らしを良くすることに向き合っている企業は、長期で成長し続けることが多いと思っています。
長く良い業績を積み重ねる企業には、理念や姿勢といった「数字からは見えにくい要素」が根付いています。ただ、株価にその価値が現れるまでには時間がかかることもありますので、企業の本質を深く掘る調査が大切だと思い調査を続けています。

担当しているセクターと調査スタイル

現在は主に化学やガラスなどの素材や、電子部品といった領域を担当しています。半導体製造に使われる薬品や素材、スマートフォンの中に組み込まれる部品などは、最終製品になった時には見えなくなってしまいます。しかし、製品を作るうえでは重要な要素となっていることが多く、地味で目立たない分野かもしれませんが日本企業の強みが光る領域でもあります。

調査チームでの連携と議論

一人で考えていても見えなかったことが、チームで調べることで新たな発見につながる場合があるので、メンバーとの議論を大切にしています。
自分は良いと思っていた企業でも、他のメンバーの視点で不安要素に気付かされることもありますし、見逃していた魅力を教えてもらうこともあります。そういう意見交換を経て、最終的に納得して投資判断ができる。それが、ひふみの運用本部の強みだと思います。
またサプライチェーン全体から考えると、ある一つの会社だけ見ておけばいいというわけではありません。例えば、製品を作るための「機械を作る企業」がありますし、製品の素材となる鉄や金属などを提供する企業も関わってきます。私は主に素材の領域を見ていますが、ほかのメンバーが集めてきた業界の情報や調査内容をチームの皆で共有することで、新たな投資アイディアを見つけることができます。 そうした「つながり」を意識しながら広く深く調査していくことを大切にしています。

これまで何百社と企業を見てきましたが、いまだに新しい発見があります。
「こんな会社があったのか」「こんな事業に挑戦しているのか」という気づきは今でも尽きないです。

(最後に、お客様に一言お願いします)

今はグローバルに投資先の選択肢が増えていますが、日本にも世界に誇れる企業がたくさんあります。そうした企業に投資できることこそ日本株の面白さだと思いますので、私はシニア・ファンドマネージャーとして投資家の皆様と企業をつなぐ役目を果たしていきたいです。