株式戦略部 シニア・アナリスト周 歓しゅう かん
2014年、慶應義塾大学大学院卒。第一生命保険株式会社の株式部外国株式課にて、アナリストとファンドマネージャーとして新興国市場を担当。2023年11月レオス入社後、株式戦略部にて企業調査に従事。
「私にとって仕事のやりがいはお客さまの資産が増えることです」
私は元々、保険会社で運用の仕事をしていました。
どちらかと言えば、リスクをできるだけとらない、ベンチマークを意識した運用でした。そうした中で、もっとボトムアップ的な企業調査をベースとした運用をしたいという想いがあり、レオスへの入社を決めました。
セクターを問わず自由に運用ができるというのは、レオスに入社する決め手の一つでしたが、同時に大きなカルチャーショックも受けました。
面接の際にもセクターの担当などはないと言われていたのですが、緩やかな担当分けくらいはあると思っていました。ですが、実際に入ってみると本当に何もない。自由過ぎて何をすれば良いか分からないんです(笑)
私は基本的に外国株を見るということで入社したのですが、興味があれば日本株を調べてそこから着想を得ても良いということで、かなり自由に調査活動をしています。
良い企業というのは、その国の特徴を表していることが多いと思っています。
例えば中国の企業で「白酒」という白いお酒を造っている企業があります。もちろん、中国でもビールやワインといったお酒は飲まれているのですが、この「白酒」というお酒は中国で古くから飲まれているお酒で、文化として強く根付いています。中国のビジネスシーンではお酒は欠かせないものですし、その中でもこの「白酒」は必ずと言っていいほど飲まれるものなので値上げもしやすいですし、結果的にこの「白酒」を造る企業の業績は非常に安定しています。
また、インドの企業であればゴールドのアクセサリーを取り扱う企業は業績が安定しています。インド人が写っている写真を見ると、大抵の人はどこかに金の装飾品を身に着けていますし、娘の結婚の際には金を持たせるなど、文化的に金が好まれているため、そうした企業の業績も好調なのです。
それ以外にもアメリカならテック系の企業が強いと思いますし、日本だと総合商社は他の国では見られない独特のビジネスモデルをもった企業で、これらもその国の特徴や文化を反映しているように思います。そうした広い目線で世界の企業を調査することはどんどんやっていきたいですし、私が面白いと感じた点をお客様にも伝えていきたいと思っています。
市場に勝つために個人の分析力が必要なことはもちろんですが、他の人が気づいていない情報、あるいはその見方が大事だと思っています。
それは企業の方とコミュニケーションをとらないと分からない部分なので、調査をする上では財務諸表を読んだりレポートを読んだりするだけではなく、やはり企業取材には力を入れています。レオスに入って、企業取材の数は前職よりも増えました。
投資をするうえで大切なのは常に勉強をし続けることだと考えています。特にテックやヘルスケアの業界では常に新しいものが出てくるので、それについて勉強しなければ、株価が動いている理由も分かりません。まずはセルサイドのレポートを読むところからはじめて、出てきた疑問点についてさらに調べたり、他のアナリストに質問したりします。
レオスのアナリストはそれぞれ得意分野をもっていたりもするので、そこはチームとして運用する強みだと思います。
(最後に、お客様に一言お願いします)
私にとって仕事のやりがいはお客さまの資産が殖えることです。だからパフォーマンス向上のために全力で頑張っていきたいと思います。
また、ファンドの受益者の方とアカデミーなどを通してコミュニケーションがとれるのは、ひふみの特徴であり強みだと思います。長期的に見たときに、ずっと基準価額が上がり続けるファンドはないので、相場が下がったときや一時的に市場に負けているときでも信頼して持ち続けていただけるよう情報発信をしていく、ということにも取り組まないといけないと考えています。これは私自身にとっても新しいチャレンジですが、パフォーマンスの向上を全力で目指すとともに頑張りたいと思います。